オリジナルレシピの発見
2003年、カギサ醤油の廃業により市場から消えたインディアンソース。
それから20年の時が過ぎようというとき、さまざまな機縁が重なり、インディアンソース復活への動きが始まります。
きっかけは、木更津市の建設会社 株式会社ケンソーでした。同社が、廃業したカギサ醤油の土地と建物を譲り受けるなかで、インディアンソースのオリジナルレシピも再発見することになったのです。そして土地建物と合わせ、レシピも譲り受けたのです。
農業会社による商品開発
そして2021年、株式会社ケンソーは、グループ会社として農業法人のアフリットを設立します。建設事業や不動産事業のほか、耕作放棄地の買取りなども進めていたケンソーが、荒廃の進む地元の農地を再生し、農業を未来へ繋げるために、農業会社を設立したのです。
これからの農業は、単に農作物を生産するだけではなく、農作物を使ったプロダクト開発も視野に入れ、農業を持続可能な事業として展開していかなければいけない。そうした課題意識の中、アフリットは加工食品のOEM展示会に出向き、そこでソースメーカーとも出会うことになります。
この時、グループ会社であるケンソーがインディアンソースのレシピを数年前に譲り受けていたことが、結びついたのです。
そして復刻へ
こうして、オリジナルレシピを復刻させるための商品開発が始まります。
ただ、いくらオリジナルレシピがあるといっても、現代の生産ラインで当時の味を再現するには困難が伴います。開発には一年の月日が費やされることになりました。
そしてついに2022年5月、インディアンソースが復刻します。
さらにはインディアンソースの新商品として、レーズンソースも登場します。行き場を失い、このままだとフードロスとなってしまうレーズンを活用することで、新しい商品開発へと結び付けたのです。
地元の農作物を使って新展開
そして、1923年(大正12年)の初登場から100年の節目を迎えた2023年。
アフリットの自社農場をはじめ、地元木更津や君津で生産されたブルーベリーをふんだんに使ったソースが新登場します。「ごくりっ」「ブッフルージュ」「舵輪」と、木更津の人気店を手掛ける「ごはんクリエイト」代表、 野口利一氏の監修を得て生まれた、濃醇&リッチなソースで、インディアンソースの新しい展開が始まりました。
「守・破・離」の物語
インディアンソースの復刻は伝統を「守」ることに始まり、伝統をベースにしながら新しい要素を加えて「破」り、そして「守」と「破」を大切にしながら、そこを「離」れ次のフェーズへと向かう。そんな展開をプロットしています。
ぜひ手にとって、味わっていただけたらと思います。
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